ブロムワレリル尿素中毒(読み)ぶろむわれりるにょうそちゅうどく

家庭医学館 「ブロムワレリル尿素中毒」の解説

ぶろむわれりるにょうそちゅうどく【ブロムワレリル尿素中毒】

 中毒をおこしやすいので、催眠薬として使用されることはないのですが、一般用薬の鎮静薬のなかにこの成分を含むものがあって、中毒事故がときどきおこります。
[症状]
 頭痛、無気力、舌(した)のもつれ、記憶の減退、めまい、ふらつき、運動失調、幻覚錯乱がおこり、重症になると昏睡(こんすい)におちいります。
 胃壁が刺激されるために吐(は)き気(け)・嘔吐(おうと)が現われ、口臭が強くなります。
 顔ににきびのような発疹(ほっしん)が出て、全身に広がることもあります。
 紅斑(こうはん)、結節(けっせつ)、膿疱(のうほう)、天疱瘡(てんぽうそう)のような水疱(すいほう)が出ることもあります。結節は、梅毒(ばいどく)の硬性下疳(こうせいげかん)とまちがわれがちです。
[治療]
 嘔吐させ、初期治療(「医師が行なう中毒の初期治療」)の胃洗浄、吸着剤の活性炭下剤の使用、強制利尿を行ないます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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