八重山吹（読み）ヤエヤマブキ

デジタル大辞泉

やえ‐やまぶき〔やへ‐〕【八重山吹】

ヤマブキの一品種。花期が遅く、花のしべが花びらに変わり八重咲きとなったもので、実はできない。《季 春》

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

やえ‐やまぶき やへ‥【八重山吹】

〘名〙

① ヤマブキの品種。花は八重咲きで、雄しべ・雌しべが弁化しているので果実はできない。《季・春》

※宇津保（970‐999頃）国譲上「やへやまぶきの高く面白き咲きでたり」

※拾遺（1005‐07頃か）春・七二「わが宿のやへ山吹は一重だに散り残らなん春のかたみに〈よみ人しらず〉」

② 襲(かさね)の色目の一つ。山吹襲(やまぶきがさね)で、下の襲ほど黄色の薄いもの。

※天喜四年皇后宮寛子春秋歌合（1056）「やへ山ぶきには井手のわたりを絵に描きて、金してその花のかげをうつしたり」

出典　精選版 日本国語大辞典

動植物名よみかた辞典　普及版

八重山吹 (ヤエヤマブキ)

学名：Kerria japonica f.plena
植物。バラ科の山吹の品種,園芸植物

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」