尾に付く(読み)オニツク

デジタル大辞泉 「尾に付く」の意味・読み・例文・類語

・く

他人言動につき従うようにふるまう。また、他人のことばからきっかけをつかんで述べる。
伯爵夫人のわが軍服褒めたまう言葉の―・きて、『…ブラウンシュワイヒの士官に似たり』と一人いえば」〈鴎外・文づかひ〉
「其んな者儂わたしは知りませんとすねる―・いて何の知らぬ事があるものぞ」〈緑雨・売花翁〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「尾に付く」の意味・読み・例文・類語

お【尾】 に=付(つ)く[=取(と)り付(つ)く]

(人のしたあとから、それに従ってふるまう意)
① 他人のことばや行動に乗って、無責任に調子よくふるまう。
浮世草子傾城歌三味線(1732)一「其親父奴(おやぢめ)が顔が見たいとそしり出せば、其尾(ヲ)に取付(トリツ)き〈略〉歯にのせてかむ様にいふ時」
自分がなにか述べたい場合、相手のことばから、そのきっかけをつかむ。
浄瑠璃志賀敵討(1776)一「藤七郎が身の面目、悦ぶ尾に付伝八郎」

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