帳合(読み)チョウアイ

デジタル大辞泉 「帳合」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐あい〔チヤウあひ〕【帳合(い)】

現金や商品出入り有高帳簿とを照合して、計算記入正誤を確かめること。
帳簿に収支を記入して、損益を計算すること。

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精選版 日本国語大辞典 「帳合」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐あい チャウあひ【帳合】

〘名〙
① (━する) 金銭や商品の勘定と帳簿面とを照合して、その正否を確かめること。
浮世草子傾城色三味線(1701)京「気根づよふ勤てきた目で、今時帳相仕さして、あそぶ事に夜をねぬむすこ共を見合ては、気にいらぬが断(ことはり)也」
② (━する) 帳簿に記入すること。
福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉一身一家経済の由来「私は維新後早く帳合(チャウアヒ)之法と云ふ簿記法の書を翻訳して」
③ (━する) 計算すること。損益などを勘定すること。
※俳諧・類船集(1676)幾「勘定の帳相は一厘も違ひ無くてこそ」
浄瑠璃・忠義墳盟約大石(1797)八「淀屋の表は帳合(チャウアヒ)正米内証とら市、日本一の商ひに」

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世界大百科事典(旧版)内の帳合の言及

【商業帳簿】より

… 帳簿記入の数字には各商家独自の符牒が用いられることも多く,原始記録簿からの仕訳・関連帳簿への転記,抹消にはいちいち照合印を押捺(おうなつ)することによって正確が期された。当時このような帳簿記入の事務を帳合(ちようあい)といい,帳簿の名称,記帳方法,決算時期など帳簿会計に関する規定が家法,店則の類に含まれるなど,大経営の商家では家計と営業の分離が進行,定着するなかで,固有の帳簿組織による帳合法(簿記法)を成立させていった。期末棚卸資産の確認としての店卸帳(決算簿)は商家によっては算用帳,勘定目録帳などとも呼ばれ,年1回年頭の正月あるいは盆,暮れ年2期に作成された。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」