デジタル大辞泉
「引際」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ひけ‐ぎわ ‥ぎは【引際】
〘名〙
①
物事の終わりに近い時。一日の仕事の終わるまぎわ。また、
職務から身をひくまぎわ。ひきぎわ。ひけどき。
※
潮騒(1954)〈
三島由紀夫〉六「
行儀作法を習ふその会の退
(ヒ)けぎはなど、
ほかの娘は気がつかないのに、初江がいちはやく自分たちの飲んだ
茶碗を片付け」
② 取引所で、最後の
立会である
大引(おおびけ)に近い時刻。また、その時の
値段。
ひき‐ぎわ ‥ぎは【引際】
〘名〙
① 引いていく水が汀と接するあたり。水がまさに引いている
場所。
② ちょうど引いていく時。まさに引いていこうとする時。
※
真夏の死(1952)〈三島由紀夫〉「引きぎはの砂が足の裏の
部分を残して流れ去ってゆくのを
水底に感じる」
③ 現在の地位・立場から退く時について、その
時宜や
退き方をいう。ひっこみぎわ。「引き際が悪い」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報