持斎(読み)ジサイ

デジタル大辞泉 「持斎」の意味・読み・例文・類語

じ‐さい〔ヂ‐〕【持斎】

仏事を行うため、心身を清浄に保つこと。また、特に、仏門に入った人が、正午以後食事をしないという戒めを守ること。

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精選版 日本国語大辞典 「持斎」の意味・読み・例文・類語

じ‐さい ヂ‥【持斎】

〘名〙
仏語。仏門にはいった人が、午後、食事をしないこと。すなわち非時食戒をたもつこと。在家では六斎日にこれをまもる。
正倉院文書‐天平一四年(742)一二月五日・優婆塞貢進文「部人足 年十七 持斎七歳」
日本往生極楽記(983‐987頃)成意「素性潔白無染着。本自不持斎、朝夕食之。弟子前曰、山上名徳多為斎食。我師何独忽諸此事乎」 〔仏説末羅王経〕
② 他との交りを断って、もっぱら自分の後生のために戒律を守る生活をすること。また、その人。
※梵舜本沙石集(1283)二「信施受ても由なしと思て、持斎に成て、小田作らせて時料とし」

もち‐いつ・く【持斎】

〘自カ四〙 心身の穢れを去って神に奉仕する。神としてあがめ奉る。いつく。
古事記(712)上「此の三柱の綿津見の神は、阿曇連等の祖神と以伊都久(もちイツク)神ぞ」

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普及版 字通 「持斎」の読み・字形・画数・意味

【持斎】じさい

斎戒

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