斧鉞(読み)フエツ

デジタル大辞泉 「斧鉞」の意味・読み・例文・類語

ふ‐えつ〔‐ヱツ〕【××鉞/××鉞】

おのと、まさかり
文章に手を入れて直すこと。添削。「―を加える」
1が、軍中での極刑の具であったところから》重い刑罰重刑。「―のちゅう
昔、中国刑具君主が出征する将軍統率しるしとして渡したもの。転じて、兵器、また征伐をいう。

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精選版 日本国語大辞典 「斧鉞」の意味・読み・例文・類語

おの‐まさかり をの‥【斧鉞】

〘名〙 斧(おの)と鉞(まさかり)。古く誅罰(ちゅうばつ)、また、それを行なう者の印とした。
書紀(720)天武元年七月(北野本訓)「羽田公八国(はたのきみやくに)・其の子大人(うし)等、己が族を率て来降ひまつる。因りて斧鉞(ヲノマサカリ)を授けて、将軍に拝す」

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普及版 字通 「斧鉞」の読み・字形・画数・意味

【斧鉞】ふえつ(ゑつ)

おのと、まさかり。刑罰。〔左伝、昭四年〕齊の慶封を執(とら)へ、~將(まさ)に戮(りく)せんとす。~王、之れに斧鉞をはしめ、以て侯に徇(とな)ふ。

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世界大百科事典(旧版)内の斧鉞の言及

【旗】より

… ところで陣容の整い秩序だった軍隊を表現して〈正々の旗,堂々の陣〉といい,また《孫臏(そんぴん)兵法》が,軍陣の威武を示すものは旌旗と武器であるというように,旗による秩序づけ,意志結集,作戦伝達の信号の機能が端的に作用したのは,戦争においてであった。《淮南子(えなんじ)》兵略訓によれば,戦争が起こると,国君は将軍を召して君命を与え,出陣の儀式をとり行って旗鼓と斧鉞(ふえつ)を授ける。将軍は戦車に旌旗と斧鉞をたて出陣する。…

※「斧鉞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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