桜丸(読み)サクラマル

デジタル大辞泉 「桜丸」の意味・読み・例文・類語

さくらまる【桜丸】

浄瑠璃菅原伝授手習鑑」の登場人物梅王丸松王丸の弟で、斎世ときよ親王舎人とねり菅原道真配流責任を感じて切腹

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精選版 日本国語大辞典 「桜丸」の意味・読み・例文・類語

さくらまる【桜丸】

[1] 浄瑠璃「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」に登場する人物。斎世(ときよ)親王の舎人(とねり)で、梅王丸、松王丸の弟。親王と恩人菅原道真(菅丞相)の娘の恋をとりもったところから、丞相が配流されたことに責任を感じ切腹をする。
[2] ((一)から) 自腹を切ること。自分の銭を出して支払いをすることをいう語。
洒落本・廓節要(1799)「さる二階でおつな符帳を聞たヨ桜丸桜丸といふから何だと思ったら身揚(みあがり)だやつサ」

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世界大百科事典(旧版)内の桜丸の言及

【菅原伝授手習鑑】より

…1746年正月竹本座では《楠昔噺》を上演し,大当りをとった。その祝の席で三好松洛が《菅原》の上演を提案,二段目を松洛,三段目を出雲,四段目を千柳が執筆することに決め,丞相と苅屋姫の生別れ(二段〈道明寺〉),白太夫と桜丸の死別れ(三段〈賀の祝〉),松王と小太郎の首別れ(四段〈寺子屋〉)の父子別離三題が成り立ったという伝説がある。なかでも〈寺子屋〉が評判よく,〈四段目の大当りは大坂中は勿論,諸国の浦々山家の隅々も響き渡る大評判。…

※「桜丸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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