コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

符帳 ふちょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

符帳
ふちょう

商品につける値段の陰語で,符丁,符牒とも書く。旧来商業では,実際よりもかなり高くつけた値段,つまり掛値を用いる場合が多かったが,商人たちは符帳を用いて値決めをし取引した。公開の市場で用いられるものとそうでないものがあり,また商業の種類によってもさまざまであった。さらにその態様からは,口唱符帳,文字符帳,手ぶり符帳に分れる。しかし,現在では青物市場取引所などの限られた分野で用いられている程度で,商品価格の明確化,定価主義の浸透とともにほとんど姿を消した。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

符帳
ふちょう

符丁、符牒とも書く。一般には仲間同士で用いる隠語や暗号をいうが、商業用語としては、店舗内もしくは市場内で商品の値段などを示す数字の隠語をいう。店舗内で使用するものを「お店(たな)符帳」といい、問屋仲間・同業者間が市場などで使用するものを「通(とお)り符帳」という。旧式の商業では正札(しょうふだ)(価格札)は用いず、掛け値をいうことが多かったから、符帳は不可欠であった。符帳の中心は口唱符帳または文字符帳であるが、鮮魚や青物の市場では手ぶり符帳が用いられ、後者は現在でも取引所などに残っている。口唱・文字符帳は正札による価格表示によって廃れた。[森本三男]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

符帳の関連キーワードホセ エチェガライカナガシラめの字

今日のキーワード

処暑

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の7月中 (7月後半) のことで,太陽の黄経が 150°に達した日 (太陽暦の8月 23日か 24日) に始り,白露 (9月8日か9日) の前日までの約 15日間であ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android