棚橋小虎(読み)たなはしことら

改訂新版 世界大百科事典 「棚橋小虎」の意味・わかりやすい解説

棚橋小虎 (たなはしことら)
生没年:1889-1973(明治22-昭和48)

社会運動家。長野県松本に生まれ,苦学して東京帝大を卒業し,1917年に友愛会入会,同会関東出張所主事となって足尾銅山日本電気日立鉱山などの争議を指導した。友愛会機関誌《労働》の21年1月号に〈労働組合へ帰れ〉を発表,当時労働運動の活動家をとらえていたサンディカリスム的な思想を批判した。26年には日本労農党結成に参加し,以後中間派系の運動の代表者として活躍した。敗戦後日本社会党結党に加わり衆議院議員参議院議員を歴任したが,59年同党を離れて,翌60年に民主社会党設立に合流した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「棚橋小虎」の解説

棚橋小虎 たなはし-ことら

1889-1973 大正-昭和時代の社会運動家,政治家
明治22年1月14日生まれ。大正6年友愛会にはいる。15年日本労働組合同盟会長となり,また日本労農党の結成に参加。昭和21年社会党から衆議院議員,のち参議院議員(当選2回)。35年民社党結成に参加。昭和48年2月20日死去。84歳。長野県出身。東京帝大卒。

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