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日本労農党 にほんろうのうとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

日本労農党
にほんろうのうとう

日本の政党。 1926年 12月9日結成。労働戦線,農民組合の左右への分裂の渦中に,総同盟,社会民衆党の右傾化にあきたらぬ麻生久らと,日本農民組合の左傾化に反発する人々らが結合してできた。その綱領には,(1) 国情に即した無産階級の政治的,経済的,社会的解放,(2) 合法的手段による土地,生産分配制度の改革,(3) 無産階級の利害からする議会の改造などを掲げた。書記長三輪寿壮で,その組織的地盤を日本労働組合同盟全日本農民組合におき8万の党員を擁した。 28年2月の総選挙では河上丈太郎を当選させるなど成果をあげた。同年 12月日本農民党無産大衆党九州民憲党と合同し,日本大衆党となった。

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百科事典マイペディアの解説

日本労農党【にほんろうのうとう】

1926年結成の中間派無産政党日本労働総同盟と全日本農民組合(日本農民組合)の一部が提携して結成。電灯料値下げ運動などを行ったが労農党社会民衆党の左右両翼にはさみ撃ちされて停滞。
→関連項目浅沼稲次郎麻生久日本労働組合同盟無産政党無産大衆党

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世界大百科事典 第2版の解説

にほんろうのうとう【日本労農党】

1926年12月結成された中間派無産政党。労働農民党(労農党)結成後,日本労働組合評議会(評議会)など左派が進出しはじめ,これに反発した日本労働総同盟(総同盟)など右派は脱退して社会民衆党をつくるが,このような状況をみて左右両派にあきたらない総同盟,日本農民組合(日農)内の一派が結集して結党した。左派の労農党,右派の社会民衆党と対比され中間派とよばれた。書記長三輪寿壮,のち麻生久。おもな役員は田所輝明,浅沼稲次郎,河野密三宅正一らで,その人脈は戦後の日本社会党にまでつながっている。

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大辞林 第三版の解説

にほんろうのうとう【日本労農党】

1926年(大正15)労働農民党から分裂した中間派の無産政党。28年(昭和3)無産政党の小党合同により日本大衆党に発展解消。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

日本労農党
にほんろうのうとう

昭和初期の中間派無産政党。1926年(大正15)12月9日、日本労働総同盟幹部の社会民衆党結成に反対する総同盟反幹部派と、日本農民組合の左傾化に反対する反共産派によって結成された。浅沼稲次郎(いねじろう)、須永好(すながこう)、三宅正一(みやけしょういち)、棚橋小虎(たなはしことら)などが創立発起人となり、書記長には三輪寿壮(みわじゅそう)が就任(1927年より麻生久(あそうひさし))。河野密(こうのみつ)、田所輝明(たどころてるあき)らが理論的代表者であった。共産主義、社会民主主義の左右両翼を排して、階級闘争主義に基づく現実政策の推進、単一無産政党の実現を目ざした。日本労働組合同盟、全日本農民組合を基盤に、対華非干渉運動、電灯料金値下げ運動、土地立入禁止絶滅運動などを展開。28年(昭和3)の第1回普通選挙には河上丈太郎(かわかみじょうたろう)(兵庫)が当選したが、同年12月20日、七党合同で日本大衆党に発展、解消した。[塩田咲子]
『麻生久伝記刊行会編・刊『麻生久伝』(1956) ▽増島宏他著『無産政党の研究』(1969・法政大学出版局)』

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世界大百科事典内の日本労農党の言及

【無産政党】より

…同党は日本の右翼社会民主主義政党の源流となったが,活動は概して低調であった。他方,総同盟主流派のかたくなな反共主義に不満の麻生久らは,日農の須永好,三宅正一らとはかり,日本労農党(書記長三輪寿壮)を結成,左右両翼を排する中間派社会民主主義政党の出発点となった。これに伴い総同盟第2次分裂,日農の分裂が起こったが,政党分裂が大衆団体の分裂を引き起こすという日本の民衆運動の悪しき伝統が,この時期に形づくられた。…

※「日本労農党」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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