金毘羅・金比羅(読み)こんぴら

精選版 日本国語大辞典 「金毘羅・金比羅」の意味・読み・例文・類語

こんぴら【金毘羅・金比羅】

[1]
[一] (Kumbhīra宮毘羅(くびら)」とも訳す。鰐の意) 仏語。薬師十二神将の一つ。また、仏法守護の夜叉神王の上首。武装し、忿怒の姿をとるが、持物は一定しない。大物主神(おおものぬしのかみ)はこの垂迹(すいじゃく)の姿といい、海神として信仰され、香川県の象頭山(ぞうずさん)の金刀比羅(ことひら)宮にまつられている。金毘羅大将。金毘羅童子。
今昔(1120頃か)一「先づ優婆離を度給ふ、次に阿那律、次に跋提、次に難提、次金毗羅、次難陁等の六人也」 〔翻訳名義集‐二・鬼神〕
[二] 四国、讚岐(香川県)の金刀比羅宮の俗称
※歌舞伎・幼稚子敵討(1753)五「金比羅の市は仕廻(しまい)、是からどふ働ふぞい」
[2] 〘名〙 ((一)(二)の縁日が毎月一〇日であるところから) 近世、数字の一〇をいう。
※雑俳・柳多留‐一一一(1830)「金比羅は湯銭成田は髪結銭」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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