精選版 日本国語大辞典 「垂迹」の意味・読み・例文・類語
すい‐じゃく【垂迹】
〘名〙 (古くは多く「すいしゃく」。迹を垂れるの意) 仏語。本体である本地としての仏や菩薩が、その衆生を済度(さいど)する目的で、仮に神や人間などの姿となって現われること。たとえば日本固有の神々は、仏が衆生教化のために現われたものとする考え方。本地垂迹。
※本朝文粋(1060頃)一三・熱田神社供養大般若経願文〈大江匡衡〉「割二薄俸一而餝二神威一。只恃二熱田権現之垂跡一。我願已満」
※今昔(1120頃か)一七「彼の権現は地蔵菩薩の垂跡、大智明
と申す」

※筑紫道記(1480)「垂跡の御神は第一神功皇后、仲哀天皇、応神天皇、仁徳天皇、以上四座まします」
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