長点(読み)チョウテン

デジタル大辞泉 「長点」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐てん〔チャウ‐〕【長点】

和歌連歌俳諧などで、特にすぐれた作品に加える評点。長く引いた点や、二重のかぎ印などを用いる。

なが‐てん【長点】

和歌・俳諧などですぐれた作品につける評点。なが。ちょうてん。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「長点」の意味・読み・例文・類語

なが‐てん【長点】

〘名〙
たけの長い点。長めの点。→短点(みじかてん)
吾妻鏡‐正嘉二年(1258)六月一八日「申下供奉人御点〈略〉右御点布衣、左長点随兵、短点劔」
※俳諧・誹諧名目抄(1759)「長点(ナガテン)申に及ばず」
③ 最良、最上の物や事をさしていう。
浄瑠璃・松風村雨束帯鑑(1707頃)うばぞろへ「使ひ比よし、乳も若し、若宮のお乳の人、ながてんなりと有ければ」
④ (長い点で記載を消すところから) 棒引き帳消し
※浄瑠璃・契情小倉の色紙(1840)隼人住家「是れ迄の貸し賃はみな長点(ナガテン)じゃ」

ちょう‐てん チャウ‥【長点】

〘名〙 和歌・連歌・俳諧などで、特にすぐれた作品に付ける評点。長めに引いた点や二重鉤(かぎ)点などが用いられる。
※定家相語(1228頃)「長点のおびただしきをあはれたりし時に」

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