音容（読み）オンヨウ

デジタル大辞泉

おん‐よう【音容】

声と姿。
「―幻を去らずして、幾ほとほと幽明の界を弁ぜず」〈紅葉・金色夜叉〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

おん‐よう【音容】

〘名〙 声とすがた。また、相手の様子。いんよう。

※垂髪往来（1253）七月一五日「為_レ遁_二誘引_一、深秘_二音容_一」

※金色夜叉（1897‐98）〈尾崎紅葉〉後「音容幻を去らずして、幾(ほとほ)と幽明の界を弁ぜず」 〔白居易‐長恨歌〕

いん‐よう【音容】

〘名〙 声と容貌。こわねとおもかげ。音貌(いんぼう)。おんよう。

※太平記（１４Ｃ後）三七「含_レ情凝_レ睇謝_二君王_一、一別音容(インヨウ)両渺茫、昭陽殿裡恩愛絶」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【音容】おんよう

声と姿。おもかげ。唐・白居易〔長恨歌〕詩　玉容寂、闌干(らんかん)　梨一枝、春、雨を帶ぶ　を含み睇(ひとみ)を凝らして、君王に謝す　一別容兩(ふたつ)ながら渺(べうばう)たり

字通「音」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」