顰面(読み)しかめつら

精選版 日本国語大辞典 「顰面」の意味・読み・例文・類語

しかめ‐つら【顰面】

〘名〙 (「しかめづら」とも) まゆのあたりにしわを寄せた、不機嫌そうな顔。渋面(じゅうめん)。しかみづら。しかめっつら。しかめがお。
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上「『平民不可(いかん)』と憎々しく顰面(シカメツラ)をして首を掉(ふ)る」

しかみ‐づら【顰面】

〘名〙 (「しかみつら」とも) =しかめつら(顰面)
仮名草子・鳥の歌合(1624‐44頃か)「おもひでにきみこうもりと身をなさばしかみつらしてとらんこれしき」

しかめっ‐つら【顰面】

〘名〙 「しかめつら(顰面)」の変化した語。
異端者の悲しみ(1917)〈谷崎潤一郎〉一「笑ってから急にしかめっ面をして、何となく裏切られたやうな心地で」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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