日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アギンスキー・ブリヤーチア
あぎんすきーぶりやーちあ
Агинский Бурятия/Aginskiy Buryatiya
ロシア連邦チタ州に属する自治管区。アギンスキー・ブリヤート自治管区Агинский Бурятский автономный округ/Aginskiy Buryatskiy avtonomnïy okrugともいう。1937年9月に創設されたが、1977年までは民族管区といった。シベリアのバイカル湖の東方に位置する。面積1万9000平方キロメートル、人口7万8000(1998)。行政中心地はアギンスコエАгинское/Aginskoe。人口9700(2003推計)。
域内には数条の山脈が並走し、アガ川とオノン川との流域にステップ(短草草原)の平地がある。平均気温は、1月零下26℃~零下22℃、7月16℃~20℃。年降水量は300~500ミリメートル。領域の約30%は森林に覆われている。
1989年国勢調査による民族構成は、ブリヤート人(4万2362、54.9%)、ロシア人(3万1473、40.8%)が主である。ブリヤート人はモンゴル系民族で、ブリヤート語もモンゴル系の言語、宗教は仏教(チベット仏教)である。おもな産業は、鉱業、林業、食品加工などの工業、ヒツジ、ウシ、ウマの牧畜、穀物、飼料の栽培が行われている。
[上野俊彦]