アゲハ(その他表記)Papilio xuthus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アゲハ」の意味・わかりやすい解説

アゲハ
Papilio xuthus

鱗翅目アゲハチョウ科。別名ナミアゲハともいう。前翅長 40~60mm。翅は黒地に黄白色の斑紋が多く,だんだら模様で,後翅の外縁内側の黒色帯の中には青紫色斑が並ぶ。また後翅には長い尾状突起がある。春型と夏型があり,前者後者よりはるかに小さい。年数回発生する。幼虫ミカン科の植物の葉を食べ,サンショウカラタチ,ミカンなどを好む。幼虫は4齢までは鳥糞に似た斑紋をもつが,終齢では黄緑色になる。蛹で越冬する。日本全土に最も普通にみられ,東アジアに広く分布する。キアゲハに似るが,一般に黄色部が淡色で,前翅基部が全面黒色にならず,中室基半部も黄と黒の縞模様になっているので区別される。

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小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「アゲハ」の解説

アゲハ
学名:Papilio xuthus

種名 / アゲハ
別名 / ナミアゲハ
目名科名 / チョウ目|アゲハチョウ科
解説 / 人里市街地でもよく見られます。
体の大きさ / (前ばねの長さ)春型40~45mm、夏型50~60mm
分布 / 北海道~南西諸島
成虫出現期 / 関東地方では4~10月
幼虫の食べ物 / カラタチ、ミカン、サンショウなど

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百科事典マイペディア 「アゲハ」の意味・わかりやすい解説

アゲハ

鱗翅(りんし)目アゲハチョウ科の1種。ナミアゲハともいう。開張春型80mm内外,夏型120mm内外,黄色の地に黒斑がある。幼虫はカラタチ,ミカン,サンショウなどの葉を食べ,蛹(さなぎ)で越冬,成虫は3〜10月に3〜6回発生する。日本を含む東アジア特産で熱帯には分布しない。アゲハチョウ科のチョウは,世界に約550種。アゲハ,カラスアゲハ,ウスバシロチョウ,ギフチョウなどを含む。

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世界大百科事典(旧版)内のアゲハの言及

【アゲハチョウ(揚羽蝶)】より

…鱗翅目アゲハチョウ科の昆虫(イラスト)。アゲハ,ナミアゲハともいい,昔はアゲハノチョウともいった。…

※「アゲハ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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