2000年に登録された世界遺産(文化遺産)。スペイン北部のカスティーリャ=イ=レオン自治州ブルゴス県にある町アタプエルカの近郊に、カルスト地形が広がっている。ここにはたくさんの洞窟があり、膨大な期間にわたる人類の化石が発見されている。とりわけアタプエルカを有名にしたのは、シマ・デ・ロス・ウエソス(骨の採掘鉱)と呼ばれる遺跡である。ここで40~20万年前の更新世中期の人類の骨32体が発見され、現生人類であるホモ・サピエンスの近縁種といわれているネアンデルタール人の祖先にあたるホモ・ハイデルベルゲンシス(ハイデルベルク原人)の骨であると見られている。また、グラン・ドリーナの遺跡からは、約80万年前の人類の化石が発見されている。◇英名はArchaeological Site of Atapuerca