アッタロス朝(読み)アッタロスちょう(その他表記)Attalid Dynasty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アッタロス朝」の意味・わかりやすい解説

アッタロス朝
アッタロスちょう
Attalid Dynasty

ペルガモン王国王朝 (前 263~129) 。ペルガモン (現トルコのペルガマ) 城の城主フィレタエロスとその甥エウメネス1世 (在位前 263~241) が勢力を拡大,前 263年独立,前 241年ガラテア人を破って王国を宣した。アッタロス1世 (在位前 241~197) もガラテア人に悩まされたが,前 228~223年タウロス山以北のセレウコスのほぼ全土掌握。その後アンチオコス3世に奪還され,前 198年危機に瀕したが,エウメネス2世 (在位前 197~160/59) はローマに助けを求め,マグネシアの戦い (前 190) でローマが勝つと,再び小アジアのセレウコス支配地域のほぼ全域を取得。ペルガモンは小アジアのヘレニズム文化の中心地として栄えた。アッタロス2世 (在位前 159~138) も親ローマ政策をとり,子のないまま没した。アッタロス3世国土をローマに遺産として譲渡。前 129年ローマはこれを属州アシアとして支配下においた。

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