現代外国人名録2016 「アッバスキアロスタミ」の解説
アッバス キアロスタミ
Abbas Kiarostami
- 職業・肩書
- 映画監督・プロデューサー
- 国籍
- イラン
- 生年月日
- 1940年6月22日
- 出生地
- テヘラン
- 学歴
- テヘラン大学美術学部卒
- 勲章褒章
- 旭日小綬章(日本)〔2013年〕
- 受賞
- モスクワ児童映画祭名誉賞〔1977年〕「結婚式のスーツ」,ロカルノ国際映画祭銅豹賞〔1989年〕,カンヌ国際映画祭ロッセリーニ賞〔1992年〕「そして人生はつづく」,シンガポール国際映画祭最優秀監督賞(第8回)〔1995年〕「オリーブの林をぬけて」,カンヌ国際映画祭パルムドール(第50回)〔1997年〕「桜桃の味」,ベネチア国際映画祭審査員特別大賞・国際映画批評家連盟賞(第56回)〔1999年〕「風が吹くまま」,世界文化賞(演劇映像部門,第16回)〔2004年〕,ベネチア国際映画祭監督ばんざい!賞(第65回)〔2008年〕
- 経歴
- 子供の頃からデッサンに興味を持つ。CM撮影などの仕事を経て、1968年児童青少年知育協会に入り児童映画を撮り始める。’70年初の短編「パンと裏通り」でテヘラン国際児童映画祭金賞。以後、毎年作品を発表し、イラン映画界の第一人者となる。’79年のイスラム革命の時にも亡命せずに国内にとどまる。’86年コケル村で撮った「友だちのうちはどこ?」(’87年)で国際的に注目され、大地震にみまわれた同村を撮った「そして人生はつづく」(’92年)でカンヌ国際映画祭ロッセリーニ賞を受賞。’92年同作を東京国際映画祭に出品。’94年同作の一場面を発展させた「オリーブの林をぬけて」を発表し、作品が互いにリンクしていくユニークな製作スタイルと簡潔な表現で人生の深遠さを表す内容が話題となる。’97年「桜桃の味」でカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞。’99年には「風が吹くまま」でベネチア国際映画祭審査員特別大賞を受賞し、名実ともにイラン映画を代表する監督となる。2003年生誕100年を迎えた小津安二郎監督へのオマージュ作品「5 five―小津安二郎に捧げる」を製作。2006年イタリアのエルマンノ・オルミ、英国のケン・ローチ両監督との共作「明日へのチケット」を発表。俳優は素人だけを使い、ドキュメンタリーとフィクションの境界に位置するような生々しい作風が特徴。デザイナー、絵本作家としても著名。作品は他に「トラベラー」(1974年)、「結婚式のスーツ」(’76年)、「レポート」(’77年)、「ホームワーク」(’89年)、「クローズ・アップ」(’90年)、「ABCアフリカ」(2001年)、「10の話」(2002年)、「トスカーナの贋作」(2010年)、「ライク・サムワン・イン・ラブ」(2012年)などがある。来日多数。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報