日本大百科全書(ニッポニカ) 「アマン・ジャン」の意味・わかりやすい解説
アマン・ジャン
あまんじゃん
Edmond Aman-Jean
(1859―1936)
フランスの画家。セーヌ・エ・マルヌ県に生まれる。パリの美術学校に学び、スーラと出会い、1881~1888年、二人でアトリエを共有し、スーラの点描法に同調する。しかし、やがて寓意(ぐうい)的、物語的主題を扱い、象徴主義的傾向を強める。1892年および翌1893年の「薔薇(バラ)十字」展に参加、またベルレーヌやマラルメとも親交する。「ソシエテ・ナショナル」「サロン・ドートンヌ」「ウィーン・ゼツェッション」展などに出品するが、1925年ロダンたちとともに「サロン・デ・チュイルリー」を創設。パステルもよくしたが、このパステル調の夢幻的な雰囲気のなかで描いた婦人像で広く知られ、松方コレクション(国立西洋美術館蔵)、大原コレクション(大原美術館蔵)などにも収蔵されている。
[中山公男]