アミダーゼ(読み)あみだーぜ(その他表記)amidase

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アミダーゼ」の意味・わかりやすい解説

アミダーゼ
あみだーぜ
amidase

狭義には、モノカルボン酸アミド加水分解してモノカルボン酸アンモニアを生ずる反応を触媒する酵素アシルアミド‐アミドハイドロラーゼacylamide amidohydrolaseをさす。動物組織や微生物中に存在するが、高純度には精製されていない。細菌から抽出された酵素は基質特異性が広く、いろいろの一級アミドに作用する。

 また広義には、アミド基またはアミド誘導体加水分解してアンモニアを生ずる反応を触媒する加水分解酵素総称であって、アスパラギナーゼウレアーゼ、いろいろのデアミナーゼなどがある。国際生化学・分子生物学連合の命名によれば31種類載っている。トリプシンキモトリプシン、パパイン(パパイヤ果実の乳液中に存在するタンパク分解酵素の一種)などのプロテアーゼ(タンパク分解酵素)もアミダーゼ活性をもっている。

[降旗千恵]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「アミダーゼ」の解説

アミダーゼ
アミダーゼ
amidase

EC 3.5.1.4.モノカルボン酸アミドを加水分解し,モノカルボン酸とアンモニアを生成する酵素.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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