20世紀西洋人名事典 「アルフレドカゼッラ」の解説
アルフレド カゼッラ
Alfredo Casella
1883.7.25 - 1947.3.5
イタリアの作曲家,ピアノ奏者,指揮者,評論家。
トリノ生まれ。
音楽家の両親の元に生まれ、母にピアノを習った。1900年よりフォーレに師事し、’06年からはハープシコード奏者として活躍、’08年には作曲家、指揮者として自作の第1交響曲ロ短調でデビューした。最初期の3作にはシュトラウスやマーラーの影響が強く、「5月の夜」以降の第2作曲期には一種の和声対位法の手法が用いられた。ストラビンスキーらの前衛作曲家の影響が強く、作風は国際色を帯びた。’15年にイタリアに戻り、国民音楽樹立運動をはじめ、大戦後の第3作曲期にはいる。国際的傾向から民族的な色彩へ、と最も良い意味のイタリアの伝統的精神に根ざす新古典的な作風となった。コンチェルトやオルガンのための「ローマ協奏曲」(’26年)、バレー曲「壷」(’24年)、チェロ曲「セレナータ」(’27年)などがこの時期に作曲されている。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報