最新 地学事典 「アルプス型鉛・亜鉛鉱床」の解説
アルプスがたなまりあえんこうしょう
アルプス型鉛・亜鉛鉱床
Alpine-type lead zinc deposit
古生代~中生代の石灰岩・ドロマイトを母岩とする層状の鉛・亜鉛鉱床。東アルプスに分布する同型鉱床に命名されたが,アイルランドや欧州各地にも分布。広義のミシシッピバレー型鉱床に含められるが,本型は火山岩を伴い堆積構造を示し同生的とされているのに対し,狭義のミシシッピバレー型鉱床は交代的な後生説が強い。石油・蒸発岩の多い堆積盆の周辺に分布。主な鉱石鉱物は閃亜鉛鉱・方鉛鉱,脈石鉱物は蛍石・ドロマイト・方解石で鉱物組合せは比較的単純。流体包有物の研究から鉱床は70~160℃,高塩濃度で油田塩水類似の化学的性質をもつ熱水から生成したと考えられ,熱水の起原は同位体(S・O・H)の研究から古代海水(+天水)といわれる。
執筆者:鹿園 直建
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

