翻訳|sphalerite
sphalerite ,zincblende
化学組成ZnSの鉱物。ウルツ鉱(β-ZnS)と多形。Znを置き換えて,Fe(最高26%),Mn(同6%),Cd(同5%),In(同0.5%),Ga(同0.3%)などが入る。ZnSに近いものは白~淡黄色で純閃亜鉛鉱(cleiophane), Feの多いものは褐黒~黒色で鉄閃亜鉛鉱(marmatite)およびクリストファイト(christophite), Cdの多いものはプリブラマイト(přibramite)とそれぞれ呼ばれることがある。立方晶系,空間群
執筆者:青木 義和

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
亜鉛のもっとも普通の鉱石鉱物の一つ。ウルツ鉱と同質異像関係にあり、これについては数種類の多型相が知られている。低~中熱水鉱床、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)、黒鉱鉱床、ある種の含銅硫化鉄鉱床、深海のスモーカー(熱水からの沈殿物が堆積(たいせき)した煙突状の構造物)周辺堆積物などの中に産し、黄銅鉱、黄鉄鉱、方鉛鉱、四面銅鉱などとよく共存する。自形は正四面体を基調としたものが多く、晶洞(鉱床中の空洞)に発達する。日本の産地としては、秋田県小坂(こさか)町小坂鉱山(閉山)、宮城県鶯沢(うぐいすざわ)町(現、栗原(くりはら)市鶯沢)の細倉鉱山(閉山)、岐阜県神岡鉱山(閉山)、長崎県対馬(つしま)市厳原町(いづはらまち)対州(たいしゅう)鉱山(閉山)など。英名は、ギリシア語の「あてにならない」を意味するスファレロスにちなむ。方鉛鉱に似ているのに、鉛が抽出できないことによる。
[加藤 昭]
閃亜鉛鉱
英名 sphalerite
化学式 ZnS
少量成分 Fe,Mn,Cd,Cu,Hg,In,Ga,Se,As
結晶系 等軸
硬度 3.5~4
比重 4.10
色 黄~褐,赤褐黒
光沢 樹脂,亜金属
条痕 白,淡黄褐,赤褐
劈開 六方向に完全
(「劈開」の項目を参照)
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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