アルミニウム加工業(読み)アルミニウムかこうぎょう(その他表記)aluminium processing industry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルミニウム加工業」の意味・わかりやすい解説

アルミニウム加工業
アルミニウムかこうぎょう
aluminium processing industry

アルミニウム地金合金などを加工してアルミニウム製品を生産する産業。日本では第2次世界大戦後,加工技術の研究開発と欧米の高性能設備の導入により技術水準を高め,1965年前後のサッシを中心とした建材需要を生んだ。また製缶,電気,輸送などの産業用資材の需要も増加し急成長した。加工段階に応じて 2次加工,3次加工などに区分する。2次加工はアルミニウムの地金,合金などを圧延,押出,成型,または鋳造・鍛造して,板,押出材(管,棒,型材など),ダイカスト鋳物などにする。3次加工は,2次加工品をさらに加工し,家庭用品,建築材料,産業用資材など各種の製品にする。2次加工の分野では高能率の大型圧延機が採用され,広く大型構造材に使われるようになったほか,押出成型でも大型の押出機が出現,また鋳造ではシェルモールド法が普及,アルミニウムダイカストの大型化も進展した。3次加工の領域でもアルミニウムサッシカーテンウォール,コンテナ,トレーラ,アルミメッキなどにこれらの技術が採用されている。2度の石油危機により打撃を受けた国内精錬企業が精錬業から撤退したため,加工メーカーは地金のほとんどを輸入に依存している。このため地金の国際商品化や為替レート変動などの影響をじかに受けることとなり,国際化への対応を迫られている。

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