アロマコロジー(読み)あろまころじー(その他表記)aromacology

関連語 うつ病 一定 患者

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アロマコロジー」の意味・わかりやすい解説

アロマコロジー
あろまころじー
aromacology

香りを意味するアロマaromaと心理学を意味するサイコロジーpsychologyと生態学を意味するエコロジーecologyを合成したことば。1986年ニューヨークの嗅覚(きゅうかく)研究財団の研究員であるアネット・グリーンAnnette Greenによって提唱された造語で、香りが人間や動物に及ぼす生態学的・心理学的効果の研究・応用を意味する。ハーブ一種であるラベンダーの香りをかぐことで、リラックスしたときにみられるα(アルファ)波や徐波などの脳波が多く出たり、レモンの香りによって集中力を高めたり、あるいはハトの糞(ふん)による汚染防止にバラの香りでハトを遠ざけるなど、人間環境のなかに香りを取り入れ、その香りがもつ効果を応用しようとするものである。

[森田洋子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

知恵蔵 「アロマコロジー」の解説

アロマコロジー

芳香を意味するアロマ(aroma)と、心理学のサイコロジー(psychology)を組み合わせた造語。近年生理学分野に踏み込んだ研究が盛んになり、芳香の生理・心理学を指す。各種のホルモンや免疫物質を計測することで、ある種の香りがストレスでバランスを崩したホメオスタシス機能を調節する働きを持つことが実証されている。うつ病などの患者に対して、香りが一定の改善効果を持つことも報告されている。

(三浦志郎 資生堂ビューティーソリューション開発センター所長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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