アンタンダン(英語表記)intendant

翻訳|intendant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンタンダン」の意味・わかりやすい解説

アンタンダン
intendant

17~18世紀フランスにおいて,中央集権を推進する国王政府が各地方に派遣した直轄行政官僚。地方監察官知事などと訳されるが,正式名称は「司法・警察・財務の監察官」 intendant de justice,police et financesといわれ,この3権限をもって地方を中央の国王政府に直結させようとした。官職保有者層と異なり,売官と相続が禁止された近代的行政官僚として集権的近代主権国家形成のにない手になった。 1629年の『ミショー法典』 Code Michauによって正式に定められたが,高等法院や旧官僚,地方勢力の反発が強くフロンドの乱の一原因となった。 61年以降のルイ 14世親政時代になって制度として定着した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android