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法服貴族 ほうふくきぞく noblesse de robe

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

法服貴族
ほうふくきぞく
noblesse de robe

アンシアン・レジーム期のフランスで,新たに貴族号と特権を与えられた高級官職保有者をいう。高等法院をはじめとする高級官職を買収し,第三身分から身分上昇した資産家が多く,旧出生貴族である「剣の貴族」 noblesse d'épéeと対比されたが次第に結合した。

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百科事典マイペディアの解説

法服貴族【ほうふくきぞく】

近世フランスの官僚貴族。中世以来の封建貴族(武家貴族)に対し,官職売買制度を通じて司法・財政の官職を獲得し,高等法院などの高級官職につくことにより貴族身分に叙された新興貴族。
→関連項目高等法院フロンドの乱

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世界大百科事典 第2版の解説

ほうふくきぞく【法服貴族 noblesse de robe】

近世フランス貴族の一類型。フランス史学の古典的分類では,武家貴族noblesse d’épéeと法服貴族が二大勢力をなしているが,法服貴族とは高等法院等の司法官僚が貴族に列せられたことから付いた名称である。彼らは王権が公権力の集中の途上で多くの司法専門官僚を必要としたため徴募した官僚群の上層部よりなっている。彼らは血筋によるとされている武家貴族とは異なり,パリ,ボルドーディジョングルノーブル等の高等法院官僚の出自が示すように王権から授爵した実業ブルジョアジーであることが圧倒的に多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

法服貴族
ほうふくきぞく
Noblesse de robeフランス語

17、18世紀フランスの高級官職保有者からなる新貴族。従来の伝統と格式を誇る領主貴族は「剣の貴族」とよばれて区別された。高級官職保有者、たとえばパリ高等法院法官職を二世代以上継承した平民出身者は、騎士や従騎士の貴族号を得た。売官制が進行したフランスでは、資産家に貴族身分への上昇の機会を与えることになった。法服貴族とは、主として高等法院法官がその特典を得たからであるが、その他の最高諸院高官にも与えられた。また剣の貴族はこの新貴族を蔑視(べっし)していたが、免税、栄誉、裁判特典など貴族身分の特権については同等であり、縁組みなどを通じて両者は事実上混合したのである。[千葉治男]

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世界大百科事典内の法服貴族の言及

【アンシャン・レジーム】より

…中世末以来の経済的発展を通じて,富裕なブルジョアは没落貴族より所領を買って領主となり,高等法院などの高級官職に就くことによって,しだいに貴族身分へと滑り込んでいった。これらの新興貴族は,しかし,〈法服貴族〉と呼ばれ,中世以来の由緒正しい〈武家貴族noblesse d’épée〉からさげすまれることになろう。モリエールの描く《町人貴族》のジュルダン氏は,貴族らしくふるまうために,どれほど苦労したことか。…

【法曹】より

… もちろん,それぞれの社会によって法律家階層のあり方には相違が認められる。たとえばフランスでは,すでに14世紀にパリの高等法院を中心に学識裁判官層の形成がみられたが,国王の任命に対する候補者の提案権(なによりも高等法院の弁護士から選ばれた)を獲得,さらに官職の売買・相続制が結びつき,絶対王政下に法服貴族(富裕なブルジョアジー出身の官僚貴族)を構成することになった。弁護士もバロbarreauxにみられるようにアンシャン・レジームの有力な政治団体を組織した。…

【身分制社会】より

…一般にヨーロッパのアンシャン・レジームにおいて,上級官職の保有が平民身分の貴族への上昇を可能にした理由もそこにある。モンテスキュー自身が本来それに属していた高等法院のメンバーは,法制上は〈第三身分〉に含まれていても,社会的には〈法服貴族〉という〈中間権力〉を構成していたのである。プロイセンのそれのような,強力な絶対王政のもとでも,身分制社会はあくまで維持されており,ユンカーと呼ばれる地方貴族は,文字どおりの〈中間権力〉として,所領の農民に対する〈家産的裁判権〉を行使し,これを人的に支配していた。…

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