アンホテリシンB(読み)アンホテリシンビー

化学辞典 第2版 「アンホテリシンB」の解説

アンホテリシンB
アンホテリシンビー
amphotericin B

C47H73NO17(924.08).Streptomyces nodosusが産生するポリエン系抗生物質.黄色の柱または針状晶.分解点170 ℃.UV(メタノールmax 406,382,363,345 nm.-33.6°(0.1 mol L-1 メタノール塩酸).真核細胞の細胞膜ステロールに結合して障害を与え,K などを細胞内から放出させる.真菌のステロールであるエルゴステロールに,動物細胞膜のステロールであるコレステロールより親和性が強いために選択毒性を発揮する.副作用(発熱,悪心,おう吐など)は強いが,深在性真菌症治療薬として,おもに静脈注射で用いられる.LD50 4 mg/kg(マウス静注).[CAS 1397-89-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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