イオンビーム加工(読み)イオンビームかこう(その他表記)ion beam machining

改訂新版 世界大百科事典 「イオンビーム加工」の意味・わかりやすい解説

イオンビーム加工 (イオンビームかこう)
ion beam machining

イオンを加速および集束して被加工物に照射し,その衝突エネルギーを利用して加工を行う方法。工具としてのイオンの質量と,被加工物の原子の質量がほぼ等しいことによる衝突効率のよさを利用する加工法で,電子ビームにより被加工物を加熱してその蒸発現象を利用する電子ビーム加工とは本質的にその原理を異にする。運動エネルギーの利用効率が高い,電子ビーム加工のように真空装置を必要としないなどの長所をもつ反面,イオン発生の能率が低い,ビームの集束性が悪いなどの問題点がある。水素ヘリウムネオンアルゴンなどの各種ガスのイオンが用いられる。穴あけ,切断溶接などのほか,最近では集積回路の製作,半導体薄膜への不純物の注入と埋込みにも利用されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イオンビーム加工」の意味・わかりやすい解説

イオンビーム加工
イオンビームかこう

「スパッタリング技術」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む