すべて 

イギリス・ドイツ海軍協定(読み)いぎりすどいつかいぐんきょうてい(その他表記)Anglo-German Naval Agreement

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

イギリス・ドイツ海軍協定
いぎりすどいつかいぐんきょうてい
Anglo-German Naval Agreement

1935年6月ナチス・ドイツとイギリスとの間で結ばれた海軍軍備の制限協定。同年3月ヒトラーは、ベルサイユ条約の軍備制限条項を一方的に破棄し、再軍備を宣言した。4月イギリス、フランス、イタリア三国首脳はストレーザで対策を協議したが、その2か月後イギリスはドイツに対し、イギリス海軍の35%の艦船保有(潜水艦は同率)を認める協定を締結した。かくしてイギリスはドイツのベルサイユ条約の破棄、再軍備を事実上認めたこととなり、イギリス、フランス、イタリアによる対ドイツ牽制(けんせい)の一角は崩れ去った。この協定は、両大戦間期にみられたイギリスによる一連の対ドイツ宥和(ゆうわ)政策発端となった。

[藤村瞬一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

すべて 

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む