イ・なめしがわ・たがう

普及版 字通 「イ・なめしがわ・たがう」の読み・字形・画数・意味


9画

[字音] イ(ヰ)
[字訓] なめしがわ・たがう

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
卜文・古文の字形に、獣皮を木に張り、巻きつけてなめす形を示すものがあり、皮の象。

[訓義]
1. なめしがわ。
2. 皮の柔軟なさま、やわらか。

[字形] 会意
囗(い)+舛(せん)。囗は城邑。その上下に左行・右行する趾の形である止を加える。圍(囲)の初文。圍はにさらに囗を加えて、包囲・囲繞の意を示す。まもるときには衛という。〔説文五下に「は相ひ背くなり。舛(せん)に従ひ、囗聲。獸皮のは、以て束ねて枉(わうれい)し、相ひ背すべし。故に借りて以て皮と爲す」とし、囲束・違戻の二義を導こうとしているが、卜文の皮の字は囗に従わず、周圍の字と束の字とは、もと別の字。皮の字はなめし皮を張りつけてなめす形、違背の字は囗(城邑)の上下に、左行・右行の止を加えてめぐる形であるから、衛(まも)るもまたに従う。囲む、左右違うの意となる。

[訓義]
1. 城邑をめぐって左行・右行することから、たがう、そむく、めぐる。
2. 囲と通じて、かこむ。

[古辞書の訓]
名義抄 ヲシカハ・カハ・ソムク 〔字鏡集〕 カハ・ヲシカハ・ソムク・アヒソムクナリ

[部首]
皮の字。〔説文〕に十五字、〔玉〕に五十八字を録する。

[声系]
〔説文〕に(違)・圍・幃・(緯)・など二十字を録する。xiuiは音系が異なる。

[語系]
・圍・hiuiは同声。回huiは声義近く、みな、纏繞し、回する意がある。衞(衛)hiuatも、その声に従う字である。

[熟語]

[下接語]
・柔・乗・染・佩・羊

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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