いい

精選版 日本国語大辞典 「いい」の意味・読み・例文・類語

いい

  1. 〘 感動詞 〙 憎らしいという気持や、拒否の気持を表わすとき、歯をむきだして発することば。いーい。
    1. [初出の実例]「イーをしたやうな心持のする険しい顔を一寸して」(出典:別れた妻に送る手紙(1910)〈近松秋江〉)
    2. 「あら、子供ぢゃなくってよ、あたし二十四よひどいわ、イーだ」(出典:故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉四)

いいいひ

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ゆい」の変化した語 )
  2. 仕事を助け合うこと。労働交換をすること。また、その人。いいどり。
  3. 人を雇うこと。また、その雇人
    1. [初出の実例]「秩父の古言〈略〉傭人をいひと云、ゆひを訛れり」(出典:随筆・燕居雑話(1837)四)

いい

  1. 〘 副詞 〙 泣き声を表わす語。
    1. [初出の実例]「更に読み給ふにも同じやうにいいと泣き居りければこそ」(出典:今鏡(1170)九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「いい」の読み・字形・画数・意味

彝】い(ゐ)い

文様を加えた礼器。彝は酒器。〔周礼春官、司尊彝〕そ四時の祀、享・享・(くわん)には、虎彝・彝を用ふ。

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】いい(ゐゐ)

輝かしい。晋・夏侯湛〔朝華の賦〕として煌煌として、以てたり。獨り崇よりして、す。

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】いい(ゐゐ)

花の美しく盛んなさま。〔詩、小雅常棣〕常棣の 鄂不()(がくふ)たり

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帷】いい(ゐ)

ばりの内。〔梁書、元帝紀〕(王僧弁奉表)農山・下の策、金匱(きんき)玉鼎の謀、算を帷に定め、千里に決せざる(な)し。

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衣】い(ゐ)い

粗末な服。唐・方干〔初めて鏡中に帰りて陳端公に寄す〕詩 故(も)し逍遙の事を問はば 玄冕、何ぞ曾(かつ)て衣にらん

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【帷】い(ゐ)い

帝坐の後ろの衝立。〔資治通鑑、唐紀、十四〕(太宗、貞観二十年)一迴一惑、息のに在り。自ら可とし自ら否とす、帷に變ず。

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衣】い(ゐ)い

皮の服。〔晋書、魏舒伝〕常人を修めず。~性、騎射を好む。衣をて山澤に入り、漁獵を以て事と爲す。

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】いい

蛇。

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】いい

か細い声。

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】いい

ただよう。

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異】いい

奇異。

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【猗】いい

しげる。

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【倭】いい

めぐる。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のいいの言及

【ユムシ(螠)】より

…日本各地に分布し,沿岸の砂泥中にU字状の穴を掘り,穴の両端はやや隆起している。タイ,カレイ,チヌなどの釣餌に昔から使用されていて,地方によってアカナマコ,カキムシ,エサ,ユ,イイなどと呼ばれている。【今島 実】。…

※「いい」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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