イサク(その他表記)Isaac

翻訳|Isaac

デジタル大辞泉 「イサク」の意味・読み・例文・類語

イサク(Isaak)

旧約聖書創世記」に登場するイスラエルの伝説的族長。神との契約によってアブラハムと妻サラとの間に生まれた。

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精選版 日本国語大辞典 「イサク」の意味・読み・例文・類語

い‐さ・く

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「い」は接頭語 ) ⇒いさきめぐる(━廻)

イサク

  1. ( Isaak ) 「旧約聖書‐創世紀」に出てくるイスラエルの族長。アブラハムとサラとのあいだに、神との契約によって生まれた子。

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改訂新版 世界大百科事典 「イサク」の意味・わかりやすい解説

イサク
Isaac

旧約聖書に登場する人物で,イスラエルの族長のひとり。《創世記》によれば,アブラハムが100歳,妻サラが90歳のときに生まれた唯一の嫡子。神がアブラハムに与えた子孫の祝福のしるしとしての意味をもつ〈約束の子〉であったが,少年時代に,神がアブラハムの信仰を試みるために下した〈イサクを神に犠牲として捧げよ〉との命令に対して,父とともに従順であった。晩年に失明し,死ぬ前に長子エサウを祝福しようとしたが,欺かれて次男ヤコブを祝福した。
執筆者:

イサクの物語の諸場面は古くから《ウィーン創世記》などに見いだされるが,なかでもキリスト磔刑(たつけい)の予型とされる〈イサクの犠牲〉の場面は,単独でも多く描かれてきた。イサクに刃をかざすアブラハムを天から差し出された手が止める表現(サン・ビターレ聖堂モザイク,6世紀)や後には天使が天から舞いおりるなど劇的な表現が好まれた(レンブラント《イサクの犠牲》1635)。このほか,〈燔祭はんさい)のたきぎを運ぶイサク〉(ブールジュ大聖堂ステンド・グラス,13世紀),〈イサクとリベカ結婚〉,〈イサクとリベカを見るアビメレク王〉の場面などが美術作品にとりあげられる。
執筆者:

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普及版 字通 「イサク」の読み・字形・画数・意味

索】い(ゐ)さく

を束ねて縄とし、門に飾って邪気をはらう。〔独断、上〕(をは)るとき、~乃ち壘(とるい)を畫き、せて索を門に懸け、以て凶を禦(ふせ)ぐ。

字通」の項目を見る


索】い(ゐ)さく

なめし皮の縄。〔宋史、岳飛伝〕初め兀朮(ごつじゅつ)に勁軍り。皆重鎧(ちょうがい)、貫くに索を以てし、三人を聯と爲す。~官軍、當ること能はず。

字通「」の項目を見る


】いさく

の縄。

字通「」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イサク」の意味・わかりやすい解説

イサク
いさく
yitschāq ヘブライ語
yischāq ヘブライ語

イスラエルの族長の一人。『旧約聖書』の「創世記」によれば、アブラハムの息子で、エサウおよびヤコブの父とされる。なかでも「イサク奉献」(22章)、「嫁選び」(24章)、「ゲラル逗留(とうりゅう)」(26章)および「ヤコブ祝福」(27章)は、イサクの生涯と信仰についてよく物語っている。「イサク」の名は「笑い」の意を有し、彼の誕生前後のさまざまな笑いに由来する。両親は、神から子授けの約束を聞き、自分たちの高齢を思って苦笑する(17章17、18章12)。母サラは、イサクを産んで喜び笑い、同時に高齢出産に対する世間のもの笑いを気にする(21章6)。ちなみにキルケゴールは、彼の著書『おそれとおののき』のなかで、イサク奉献をめぐり信仰の諸問題について省察する。

[定形日佐雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イサク」の意味・わかりやすい解説

イサク
Jishāq; Isaac

アブラハムとサラの子。ヘブライ語で「彼は笑う」の意。神はアブラハムを試みるためイサクを燔祭 (はんさい) として捧げることを命じ,彼が神の言葉に従ったので,神はアブラハムを祝福し,一族の繁栄を約束した (創世記 22章) 。イサクとリベカの子がエサウとヤコブ

イサク[アンチオキア]
Isaak

5世紀頃在世のシリアのキリスト教徒。大イサクとも呼ばれ,今日残る大部の説教集の著者とされる。

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百科事典マイペディア 「イサク」の意味・わかりやすい解説

イサク

旧約聖書中のイスラエルの族長の一人。《創世記》によれば,アブラハムの子で,神に試されて進んで犠牲として捧げられようとしたり,妻リベカのたくらみによって長子エサウの代りに弟のヤコブを祝福した。

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