日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
イングリッシュ・ナショナル・バレエ団
いんぐりっしゅなしょなるばれえだん
English National Ballet
イギリスのバレエ団。マルコワ‐ドーリン・バレエ団を母体に、1950年ロンドン・フェスティバル・バレエ団として創設された。1968年フェスティバル・バレエ団と改称し、1989年に現在の名称となった。創設時の芸術監督はA・ドーリン。ギルピンJohn Gilpin(1930―1983)、L・マシーン、リシンDavid Lichine(1910―1972)らのダンサーが参加、スタンダードのクラシック・バレエをレパートリーの基本とした。成功した作品に、ランダーHarald Lander(1905―1971)の『エチュード』、カーターJack Carter(1917/1923―1998)の『ウィッチ・ボーイ』、ドーリンの『バリエーション・フォ・フォー』、R・ヌレーエフの『眠れる森の美女』、シャウフスPeter Schaufuss(1949― )の『ラ・シルフィード』などがある。1961年にドーリンが辞任した後、歴代の芸術監督にはギルピン、ブランズビグJulian Braunsweg(1897―1978)、アルベリーDonald Albery(1914―1988)、グレーBeryl Grey(1927―2022)、フィールドJohn Field(1921―1991)、シャウフスらがいる。初代会長はA・マルコワ。
[市川 雅・國吉和子]