マシーン(読み)ましーん(英語表記)Léonide Massine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マシーン」の意味・わかりやすい解説

マシーン
Massine, Léonide

[生]1896.8.9. モスクワ
[没]1979.3.15. ケルン
ロシア生れのアメリカの舞踊家。本名 Leonid Fedorovich Miassin。モスクワ帝室舞踊学校卒業後,1913年 S.ディアギレフバレエ・リュスに参加。 15年から振付師として活躍,『パラード』 (1917) ,『ラ・ブティク・ファンタスク』 (19) ,『三角帽子』 (19) ,『プルチネルラ』 (20) などを発表し,みずからも主演した。その後,バレエ・リュス・ド・モンテカルロ,アメリカン・バレエ・シアター,ロイヤル・バレエ団などの客演振付師となり,ブラームスの第4交響曲による『コレアルチウム』 (33) や H.ベルリオーズの『幻想交響曲』 (36) など,交響曲をバレエ化した作品で独自の境地を開いた (→シンフォニック・バレエ ) 。また映画『赤い靴』 (48) ,『ホフマン物語』 (51) ,『ナポリ饗宴』 (53) の振付を担当し,出演もしている。 44年アメリカに帰化したが,66年新しくモンテカルロ・バレエ団を創設するなど,没するまで世界各地で活躍した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マシーン」の意味・わかりやすい解説

マシーン
ましーん
Léonide Massine
(1895―1979)

ロシア出身の舞踊家、振付者。モスクワに生まれる。モスクワの帝室バレエ学校を卒業。1914年にディアギレフのロシア・バレエ団に参加し、ニジンスキーの後継者として活躍した。ダンサーとしてはM・フォーキンの『ヨゼフ物語』など、振付者としては、コクトー台本、ピカソの装置衣装サティの音楽による『パラード』(1917)、『奇妙な店』『三角帽子』(ともに1919)が有名である。ディアギレフの死(1929)後、ド・バジルのモンテカルロ・ロシア・バレエ団などに作品を提供した。映画『赤い靴』(1948)、『ホフマン物語』(1951)、『ナポリの饗宴』(1954)などの振付けを行い、自ら出演している。

市川 雅]

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