日本大百科全書(ニッポニカ) 「マルコワ」の意味・わかりやすい解説
マルコワ
まるこわ
Dame Alicia Markova
(1910―2004)
イギリスのバレリーナ。本名Lilian Alicia Marks。ロンドンに生まれる。E・チェケッティ、B・ニジンスカに学び、1925年ディアギレフのロシア・バレエ団に入り、『鶯(うぐいす)の歌』などに主演。イギリスに戻ってから、カマルゴ協会、バレエ・ランベール(現ランベール・ダンス・カンパニー)、ビッグ・ウェルズ・バレエ団などで活躍、ド・バロア、F・アシュトンの作品を踊った。35年にA・ドーリンとマルコワ‐ドーリン・バレエ団を組織し、『ジゼル』『水仙』などに主演。その後、ロンドン・フェスティバル・バレエ団(現イングリッシュ・ナショナル・バレエ団)、アメリカン・バレエ・シアターでゲストダンサーとして踊り、63年に引退と同時に、メトロポリタン・オペラ・バレエの監督に就任した。のちにイングリッシュ・ナショナル・バレエ団の会長となる。63年デームの称号を受けた。
[市川 雅・國吉和子]