リシン(その他表記)lysine

翻訳|lysine

デジタル大辞泉 「リシン」の意味・読み・例文・類語

リシン(lysine)

《「リジン」とも》必須アミノ酸の一。ほとんどのたんぱく質中に存在し、特にヒストン・アルブミン・筋肉たんぱく質に多い。食品の栄養添加剤として使用

リシン(ricin)

トウゴマ種子に含まれる毒性の糖たんぱく質。たんぱく質の生合成を阻害する作用をもつ。

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共同通信ニュース用語解説 「リシン」の解説

リシン

ひまし油の原料にもなるヒマ(トウゴマ)の種子に含まれる猛毒の植物性タンパク質致死量は1ミリグラム以下とされ、解毒剤はない。生の種子を大量に食べたり、抽出液注射したりすると内臓諸器官の出血を起こし死に至るとされ、暗殺に使われた例もある。2003~04年に米ホワイトハウス宛ての郵便物などから相次いで見つかったほか、13年には当時のオバマ米大統領らにリシンが入った郵便物を送りつけた男が訴追された。(共同)

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精選版 日本国語大辞典 「リシン」の意味・読み・例文・類語

リシン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] ricin ) アルブミンに属する毒性蛋白質。トウゴマの種子中に存在する。血球を凝集させる作用もある。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「リシン」の解説

リシン【lysine】

必須アミノ酸のひとつ。体のたんぱく質の構成に重要な役割をもつ。米、小麦、その他穀類の植物性たんぱく質における含量が低いため、肉類、卵、乳製品魚介類などの動物性たんぱく質を積極的に摂取することで、たんぱく質の利用率を向上させる必要がある。たんぱく質の吸収を促進させ、ブドウ糖代謝カルシウムの吸収を高めるほか、肝臓の機能強化、細菌ウイルスに対する抗体をつくり免疫力強化などに効果を発揮する。リシンが不足すると、疲れやすくなり、めまい、嘔吐、目の充血、貧血などの症状が現れる。

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栄養・生化学辞典 「リシン」の解説

リシン

 (1) C6H14N2O2 (mw146.19).

 リジンともいう.タンパク質の構成アミノ酸で,必須アミノ酸.塩基性アミノ酸に属する.

 (2) ヒマ(トウゴマ)の種子に含まれる毒性のタンパク質.糖タンパク質であるA鎖とB鎖で構成されている.

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知恵蔵mini 「リシン」の解説

リシン

トウゴマの種子に含まれる有毒なタンパク質。細胞を壊死させて臓器不全を招き、場合によっては死をもたらす。人体への影響の度合いは摂取した量や時間、経路(吸入・経口・注射)によって異なるが、最低致死量は推定で体重1キロ当たり0.03ミリグラム、中毒に陥り死に至るまでの時間は36~72時間とされる。解毒剤は存在しない。

(2013-4-19)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リシン」の意味・わかりやすい解説

リシン
ricin

トウゴマの種子に含まれるアルブミンの一種。毒性が強く,生の種子を多量に食べたり,水抽出液を注射したりすると,内臓諸器官に出血を起し,死にいたることもある。致死素因子,血球凝集因子をもった毒素蛋白質である。

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改訂新版 世界大百科事典 「リシン」の意味・わかりやすい解説

リシン
lysine

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