インドオオコウモリ(読み)いんどおおこうもり(英語表記)Indian flying fox

日本大百科全書(ニッポニカ) 「インドオオコウモリ」の意味・わかりやすい解説

インドオオコウモリ
いんどおおこうもり
Indian flying fox
[学] Pteropus giganteus

哺乳(ほにゅう)綱翼手目オオコウモリ科の動物。ミャンマービルマ)、インドスリランカモルジブ諸島分布。頭胴長21~24センチメートル、前腕長15~18センチメートル、翼開長1.3メートル。顔がイヌに似て、吻(ふん)が長く、耳は先がとがる。体毛は短く、体の上面は黒褐色で、頸(くび)と肩は鮮やかな橙黄(とうこう)色。森林や人家付近の林に20~100頭、ときに数百頭の群れをなしてすみ日中大木の枝にぶら下がって過ごす。ときには日中も活動するが、普通は日没後飛び出し、マンゴーイチジクなどの果実や花を食べる。しばしばペットとして飼育される。

[吉行瑞子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インドオオコウモリ」の意味・わかりやすい解説

インドオオコウモリ
Pteropus giganteus; Indian flying fox

翼手目オオコウモリ科。体長 20cm,前腕長 16~17cm。エラブオオコウモリに似て,眼が大きく,耳が長く突き出ている。毛は短くてあらい。体色は暗黒色で,頸から肩にかけて橙黄色の頸輪がある。普通日中は高木の梢で休息しているが,ときに飛立つこともある。夕方には一斉に好物の果実を捜しにねぐらを離れる。パパイアバナナなどが主食なので,果樹園に被害を与えることがある。動物園などでよく飼われ,ペットショップでもしばしばみられる。スリランカ,インド,ミャンマーに分布する。

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