ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インパットダイオード」の意味・わかりやすい解説
インパットダイオード
IMPATT diode
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半導体素子の一つ。impact ionization avalanche transit time diodeの略。アバランシェダイオードavalanche diodeともいう。衝突電離により電子なだれ電流が増大する際の時間遅れおよびキャリアがドリフトすることによる時間遅れに基づきマイクロ波領域で負性抵抗を示すもので,マイクロ波の発振器として使用される。半導体中のキャリアの走行時間により負性抵抗が生ずることは1954年にW.ショックリーにより理論的に示され,58年にリードW.T.Readにより電子なだれ領域とドリフト領域を有する構造が提案され,65年にリーC.A.Leeらにより発振が確認された。しかしその後,任意の不純物分布を有するp-n接合ダイオードやショットキーダイオードで負性抵抗の得られることが示された。
執筆者:菅野 卓雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報