ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガン効果ダイオード」の意味・わかりやすい解説 ガン効果ダイオードガンこうかダイオードGunn-effect diode ガンダイオードともいう。 1963年に J.B.ガンによって発明されたマイクロ波発振用半導体素子。小型かつ簡易な装置でマイクロ波を発振させることができ,信頼性も高いので,速度変調管に取って代り,通信装置の固体化の一端として使用されている。これは,n型ヒ化ガリウムのように負性抵抗を示す半導体は印加されるバイアス電圧が高くなると交流エネルギーを放出するので,それに共振回路を接続することによって高周波 (マイクロ波) が発振することを利用したものである。ガン効果と呼ばれる現象は,ガンが実験的に発見する2~3年前に,イギリスの B.リドレー,T.ワトキンズ,C.ヒルサムによって理論的に予測されていた。また,半導体に負性抵抗が生じると不安定性のために種々の複雑な現象が発生するが,そのような現象を利用して計算機の論理素子をつくろうという試みもある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by