ウィーダ(読み)うぃーだ(英語表記)Ouida

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウィーダ」の意味・わかりやすい解説

ウィーダ
うぃーだ
Ouida
(1839―1908)

イギリスの女流小説家、児童文学作家。本名Marie Louise de la Ramée。初めロンドンに、1874年以後フィレンツェに住み、ビアレッジョで死んだ。メロドラマ調の、はでな文体の小説で70、80年代に人気があった。忠実な犬と貧しく才能豊かな少年悲劇フランダースの犬』(1872)と『子どものための物語集』(1882)で名高い。

神宮輝夫

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィーダ」の意味・わかりやすい解説

ウィーダ
Ouida

[生]1839.1.1. サフォークベリーセントエドマンズ
[没]1908.1.25. ビアレッジョ
イギリスの女流作家。本名 Maria Louise de la Ramée。 1874年以後フィレンツェに定住。『2つの旗のもとに』 Under Two Flags (1867) ,『蛾』 Moths (80) など,上流社交界に題材をとったメロドラマ的小説で知られる。また動物物語を書き,『フランダースの犬』A Dog of Flanders (72) は児童文学として長く親しまれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

20世紀西洋人名事典 「ウィーダ」の解説

ウィーダ
Ouida


1839 - 1908
英国の女流小説家,児童文学作家。
イギリス東部のバリィ・セント・エドマンズ生まれ。
本名マリ・ルイーズ・ド・ラ・ラメー。
20歳頃から小説を書きはじめる。メロドラマ風の大人の小説「とらわれの身となって」や後に映画化された「二つの国旗の下に」などが広く読まれた。その後、1872年の「フランダースの犬」は、多くの子供たちに感動を与えた古典的名作の一つである。その他に、「子どものための物語集」に収録された「ニュルンベルクストーブ」「帰ってきたむく犬」などが有名。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「ウィーダ」の解説

ウィーダ

生年月日:1839年1月1日
イギリスの女流作家
1908年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のウィーダの言及

【児童文学】より

… 空想の国へ子どもをさそうファンタジーは,C.キングズリーの《水の子》(1863)を経て,L.キャロルの《不思議の国のアリス(アリス物語)》(1865)でみごとな花をさかせた。少年小説もまたT.ヒューズの《トム・ブラウンの学校生活》(1857),R.バランタインの《サンゴ島》(1857),ウィーダOuidaの《フランダースの犬》(1872),シューエルA.Sewellの《黒馬物語》(1877)のあとをうけて,R.L.スティーブンソンの《宝島》(1883)で完成した。架空世界を取り扱った物語は,J.インジェローの《妖精モプサ》(1869),G.マクドナルドの《北風のうしろの国》(1871),R.キップリングの《ジャングル・ブック》(1894),E.ネズビットの《砂の妖精》(1902),K.グレアムの《たのしい川べ》(1908),J.M.バリーの《ピーター・パンとウェンディ(ピーター・パン)》(1911),W.デ・ラ・メアの《3びきのサル王子たち》(1910)にうけつがれ,ファージョンE.Farjeon《リンゴ畑のマーティン・ピピン》(1921)は空想と現実の美しい織物を織り上げた。…

【フランダースの犬】より

…イギリスの女流作家ウィーダOuida(本名デ・ラ・ラメーMarie Louise de la Ramée。1839‐1908)の児童物語。…

※「ウィーダ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

グレーゾーン解消制度

個々の企業が新事業を始める場合に、なんらかの規制に該当するかどうかを事前に確認できる制度。2014年(平成26)施行の産業競争力強化法に基づき導入された。企業ごとに事業所管省庁へ申請し、関係省庁と調整...

グレーゾーン解消制度の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android