日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウエマツソウ」の意味・わかりやすい解説
ウエマツソウ
うえまつそう / 植松草
[学] Sciaphila secundiflora Thwaites et Benth
Sciaphila tosaensis Makino
ホンゴウソウ科(APG分類:ホンゴウソウ科)の小形の多年草。発見者の植松栄次郎にちなんで命名された。茎は高さ6~10センチメートル、1枚から4、5枚の鱗片葉(りんぺんよう)があり、茎頂の総状花序に3~9個の花をつける。花序の上の花は雄花、下の花は雌花である。花期は7~10月。林内に生え、腐生生活を行う。本州の中部地方以西から沖縄、伊豆諸島、小笠原(おがさわら)諸島に分布する。日本特産とされていたが、東南アジアに広く分布する種と同一であることが判明している。
[清水建美 2018年10月19日]