ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェル・メイド・プレイ」の意味・わかりやすい解説 ウェル・メイド・プレイwell-made play 巧みに仕組まれた筋立てを用いて観客の興味をつなぐ芝居。もとはフランス語の pièce bien faiteの訳。 19世紀前半に,フランスの職人的劇作家 E.スクリーブが,古典時代以来の劇作法に創意を加えて三百余編のボードビルを書き,大衆の人気を集めた。その技術が同世紀後半の劇作家たち,特に E.オージエや V.サルドゥに受継がれて洗練され,ブルジョア娯楽劇の定型となったばかりでなく,イプセンをはじめとして近代劇の作法にも影響を及ぼした。今日では,劇作術の技巧のみすぐれ,内容の空疎な戯曲に対して,批判的な意味で用いられる場合も多い。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by