日本大百科全書(ニッポニカ) 「スクリーブ」の意味・わかりやすい解説 スクリーブすくりーぶEugène Scribe(1791―1861) フランスの劇作家。いわゆる「よくできた芝居(ピエス・ビアン・フェット)」の創始者。主要活動期は「ロマン派劇時代」とほぼ重なるが、ロマン派の理論闘争をよそにもっぱらブルジョア階級の娯楽を目的とした多様なジャンルで350編の膨大な作品を残した。財産、栄達などブルジョア的理想を低俗なモラルで保証して楽しませ、パリ中の劇場を独占した。代表作は『金銭結婚』(1827)、『ベルトランとラトン』(1833)、『コップの水』(1840)など。[佐藤実枝] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スクリーブ」の意味・わかりやすい解説 スクリーブScribe, (Augustin) Eugène [生]1791.12.24. パリ[没]1861.2.20. パリフランスの劇作家。 50年近い劇作生活で,ボードビルを中心にあらゆるジャンルの脚本を 400編以上残した。戯曲の構成術にすぐれ,観客の嗜好に敏感で,ウェル・メイド・プレイの祖といわれる。代表作に『アドリアンヌ・ルクブルール』 Adrienne Lecouvreur (1849) などがある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報