ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オージエ」の意味・わかりやすい解説
オージエ
Augier, (Guillaume Victor) Émile
[没]1889.10.26. パリ
フランスの劇作家。同時代の小デュマと並び称される。ロマン派が衰退してきた頃に,ポンサールに続き韻文悲劇作家として登場。この時期の作品には『毒にんじん』 La Ciguë (1844) があるが,1849年の風俗喜劇『ガブリエル』 Gabrielleによって作家としての方向が定まった。以後はフランス第二帝政下の風俗,世相を題材として,ブルジョア階級の道徳を肯定し,ロマン派と対峙する姿勢を保った。代表作としては『ポアリエ氏の婿』 Le Gendre de M. Poirier (54) がある。 57年アカデミー・フランセーズ会員。その他『オランプの結婚』 Le Mariage d'Olympe (55) など。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報