ウェント(英語表記)Went, Friedrich August Ferdinand Christian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェント」の意味・わかりやすい解説

ウェント
Went, Friedrich August Ferdinand Christian

[生]1863.6.18. アムステルダム
[没]1935.7.24. ワセナール
オランダの植物生理学者で,植物ホルモン研究の創始者。アムステルダム大学に学び,1886年に学位取得。植物細胞内の液胞既存の液胞からのみ生じる,という内容の彼の学位論文は,当時注目を集めた。 91~96年の間,ジャワのサトウキビ研究所所長の職にあって,この作物ウイルス病を研究し,防疫に尽力した。帰国後,ユトレヒト大学教授となって 1934年まで在職し,同大学をヨーロッパにおける植物学研究の中心地に育て上げた。彼は植物ホルモンの生理作用に関する研究を行なったが,それは息子のフリッツ Frits W. Wentに引継がれ,28年,フリッツは植物ホルモンを植物の体外に取出すことに成功した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android