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液胞 えきほう vacuole

翻訳|vacuole

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

液胞
えきほう
vacuole

空胞ともいう。細胞内で原形質から明瞭に区別されて,細胞液を満たしている部分。動物細胞や若い植物細胞では認められないか,あっても小型のものが多数である。しかし生長した植物細胞では,多数の空胞が合わさって大きくなり,細胞内容積の中心部の大半を占めることも多い。

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デジタル大辞泉の解説

えき‐ほう〔‐ハウ〕【液胞】

細胞内にあって、原形質を欠き、液胞膜に包まれ、細胞液を満たす部分。成長した植物細胞に発達し、代謝産物や色素なども含む。一部の動物細胞にもみられる。空胞。

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百科事典マイペディアの解説

液胞【えきほう】

空胞とも。細胞内で,原形質と明白に区分できる液体がみちた小胞。中の液体を細胞液といい,無機塩類,糖,有機酸,色素,アルカロイドなどを含む。動物細胞にはまれにしかないが,生長した植物細胞では特に発達し,細胞内の大部分を占める。
→関連項目原形質流動ゴルジ体

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世界大百科事典 第2版の解説

えきほう【液胞 vacuole】

植物細胞にみられる構造で,細胞質の間に大きな腔所ができ,膜で包まれ,中には細胞液が入っている。若い細胞には小さな液胞が多数できるが,生長に伴ってそれらは一つにまとまり,原形質を壁面に追いやって,細胞の容積の9割を液胞が占めることになる。植物細胞が大きくなるのは大部分液胞の容積の増大による。細胞液はほとんど水でできているが,アントシアンなどさまざまのものがここに含まれている。藍藻類の細胞には液胞はあまり発達しないが,ユレモなど浮遊性のものには細胞液の入らない空胞gas vacuoleをもつものがある。

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大辞林 第三版の解説

えきほう【液胞】

細胞内にあって周囲の原形質から膜によって区画された空所。生長した植物細胞に多くみられ、細胞液で満たされている。空胞。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

液胞
えきほう

植物細胞の中央の空間の大部分を占めている含水量の高い部分。厚さ7ナノメートルほどの膜(液胞膜)で囲まれていて、内部の液体は細胞液とよばれる。細胞液には無機塩、有機酸、糖、アミノ酸、アルカロイド、フェノール、各種の色素などさまざまな低分子物質が溶けているが、そのほかにタンパク質や多糖質のような高分子の物質も含まれている。
 生きている細胞に中性赤という色素を与えると、積極的に取り込まれて液胞にたまり、液胞だけが濃い赤色に染まる。細胞が死んでいると液胞以外の部分が染まる。このため、この方法は細胞内の液胞の同定に、また細胞の生死の判定に利用される。さらに、中性赤は水素イオン濃度指示薬なので、液胞が着色したときの色調から液胞内の水素イオン濃度が推察される。それによると液胞内は普通は弱酸性を呈していることがわかる。
 液胞膜は細胞膜とともに半透性をもっているうえ、細胞液の浸透圧は植物細胞が通常接している外液よりも高いので、細胞はこの浸透圧差に相応した吸水力をもち、膨圧を現す結果となる。この吸水力と膨圧は植物細胞の生理にとって、またその外形の維持にとってきわめて重要な意義をもつ。
 液胞中のタンパク質には各種の加水分解酵素があり、液胞は細胞内消化の役割を果たしている。この意味で動物細胞のリソゾームと相同の細胞内構造体である。[佐藤七郎]

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